藍よりも深く

直人はまことより5つ年上で、大学の友人と興味本位で行った合コンで知り合った。
特に出会いが欲しかったわけではないまことは、合コンの空気を楽しみたかったのだ。

そこで知り合った直人は、ほかの男と違ってガツガツしてなくて、まことには大人に見えた。

メイクを直しに席を立ち、席に戻ろうとする通路に直人が待っていて、連絡先を聞かれた。特に悪い印象もなかったので、まことも笑顔で了承した。

合コンが終わったあと、友人に誰かいい人がいたか、と聞かれたが、まことは直人のことは口にしなかった。

それから直人の仕事が早く終わった日に食事に誘われ、5回目の食事のあとにホテルへ。

その頃にはまことは直人のことが好きになっていたし、経験があるわけではないがそういう流れになることはまこともわかっていた。

まことは直人に心と体を委ねた。

経験がないから、ふつうなのかどうのかはわからないが、直人は丁寧にまことを抱いてくれた。