【心姫side】
高2の春。
桜が並ぶ、この懐かしい道を通って、私立桐島学園に向かう。
9年ぶりに帰ってきたこの町はいろんなものが変わっていたけれど、相変わらずこの桜だけはきれいに咲いていた。
産まれてから7年間はここに住んでいたのだが、桐島学園に知り合いはいるのだろうか。
人より少し裕福な家に産まれたあたしのお父さんは転勤が多く、そのたびあちこちと引っ越してきたからあまり友達を作ることが出来なかった。
でも、ここには長くいられる。と思う。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…