「は……?」

なんであたしがあんたなんかの名前を!
とは言えなかった。
仮にも今は助けてもらってるわけだし。
それに、他にお礼できるものもないし。


「ひ……ひ、平岡くん……」

「……本当は下の名前で
呼べって言ったつもりだ、けど……
"あんた"よりはグレードアップしたから
許す」