モヤモヤしたまま、教室に入ったけどもちろんというか、やっぱりというか、イガラシはいなかった。 いなくて安心する気持ちと、会いたかったと思う恋心であたしの頭はパンクしそうになる。 その日、そのままホームルームが始まって、授業が始まっても、イガラシは姿を見せなかった。 「やっぱり、イガラシがいない学校は寂しいね」 昼ごはんを食べながらタイちゃんに、つい漏らしてしまった本音。 「なんだよう。あたしじゃ不満かあ?」 タイちゃんが笑ってそう言ってくれた。