帰るのかな、と軽い気持ちで目で追う。 校門の方にいる、誰かに向かって手を振っている。 手を振った先にいるのは、ショートカットの女の人。 ここからじゃ顔まではよく見えないけど、スタイルのいい、綺麗なお姉さんって感じの雰囲気だ。 先生はその女の人の所に向かって行き、そのまま2人で歩き出した。 「彼女、かな?」 「かもしれないね」 あたしと羽鳥くんはお互いに目を合わせて、言い合った。