「今年も図書委員になっちゃってさ。今日は当番だから部活行けないんだよね」 バスケ部でさわやかで、女子から人気のある羽鳥くん。 羽鳥くんとは去年あたしがこうしてよく図書室に来てたことから話すようになった。 「あたしも。2年連続委員長になったよ」 「マジで?クラス離れても変わらねぇなー」 優しくて、かっこいい羽鳥くんがみんなから人気があって当然かもしれない。 他愛もない話をしながら、ふと窓の外を見る。 「あ、山口先生」 窓の外には、校門に向かって歩いている山口先生が見えた。