「2年連続、おめでとう〜〜」


プリントを持ってニヤニヤと近付いてきたのは、バレー部のタイちゃんこと、田井 あけみ。



去年からクラスが一緒の友達。



「誰もやりたがらないし、しょうがないよね」

タイちゃんからプリントを受け取る。



「まっ、協力するし。ね?」

二カッと笑顔を浮かべたタイちゃんは、すうっと息を吸い込み、大声で声をかけ始める。



「はーい!みんなプリントを委員長まで提出してねー!」



さすが、バレー部とでもいうべきか。

教室中に響き渡ったその声に気付いて、クラスのみんながわらわらとプリントを持ってやってくる。



このクラスでよかった。



タイちゃんがいてよかった。



集まったプリントを見て、心からそう思った。