学校独特のチャイムが鳴る。 授業開始の合図の音と同時に教室のドアが開く。 片手に教材、もう片方の手でイガラシの肩を抱いた山口先生が入ってきた。 「授業始めんぞー。んで、こいつ今廊下で拾ってきた」 山口先生に肩を抱かれたイガラシは、眠そうにしながら席についた。