思ったままに言って、気付いたらまくし立ててしまっていた。


「茶髪にピアスまでしてさ!不良じゃん!不良といえば一匹狼!なのに、ネコを見て興奮したり、笑顔がかわいかったり、クラスの人気者だったりイガラシがいちばんキャラクター定まってないよー!」



大きな声で笑うあたしを、今度はイガラシがじっと見る。



「じゃあね、イガラシ。隣の席、よろしくね」



さっき言えなかったよろしくを言って、あたしは立ち上がる。



今日は、内緒と言われてしまった、イガラシのなりたい職業。



あたしはいつか教えてほしいと思った。