「・・・と、いうわけで、あたし失恋しました!」


昨日の出来事を朝からタイちゃんに報告する。




「ちょっと待って。意味わかんない。幸は翔太が好きで、だけど翔太には好きな人がいる。だから幸は失恋?」


「そう」


事実とはちょっと違うような気もするけど、タイちゃんは長年の付き合いでこう言うしかなかったあたしを察したのかもしれない。

それ以上は何も聞いてこなかった。



そんはタイちゃんに感謝しつつ、隣の席を眺める。



会いたいような、会いたくないような。



毎日そんなことを思いながら、空いた席を眺める。