コンビニに入って、一通り見て歩いたけれど、キーはなかった。 男性店員が怪訝な顔で俺を見ている。 「すいません。車の鍵の落し物、なかったですか?」 店員は表情を少し緩め、 「あ、いや、気が付きませんでしたね。ここで落としたんですか?」 と訊いてきた。 「ここか、どこかで」 俺はそう答えて軽く頭を下げ、コンビニを出た。 そして綾の居るホテルに向かって路面を見ながら歩いていく。 綾の部屋にある可能性が高い。 でもなぁ――。