開いたドアの先、視野に広がった部屋はブラウンとアイボリーを基調とした暖かい感じで高級感漂う部屋というよりは癒される部屋という印象だ。

大きな窓からは宇都宮市内の夜景が見える。

こうやって見てみると日常仕事で出歩いている宇都宮と違う場所に感じる。


「東京のホテルのスイートも考えたんだけれど、高くって。でも、この部屋、素敵でしょう?」


俺は小さく笑って頷いた。