嘘が嫌いな綾には、上野のことを正直に話さなきゃと思いながらも、このひとときを楽しんでいたくて食べてからでいいやと思っていた。 それにもう綾が郡山まで帰るには新幹線では無理だろう。 こっちに泊まるのか、帰るとしても俺が送って行かなきゃ帰れない時間。 この前のように突然綾が帰ってしまうことはないと、頭の中で気付いていた。 綾も時間を気にする様子を見せていなかった。 そのことが嬉しくてライブハウスでの綾の涙のことを忘れかけていた。