「どっか、ご希望のところは?」 「う~ん、景色が壮大でゆっくり話せるところがいいな」 「景色が壮大かぁ……」 なかなか難しい注文だなぁ。 ゆっくり話せるとしたら、あまり人がいないほうがいいよなぁ。 「ダム、深山ダムがいいかな。店とかないけどいい? 景色はここに来るものあるよ」 俺は親指で自分の胸を指してみせた。 綾は微笑みながら首を縦に二度振った。 「よし、行きますか」