天使の歌声


「翔太の部屋ここだから先に入ってて。
俺はこれ片付けに行ってくる。」

要はビニール袋を持ったまま
奥の部屋に行ってしまった。

「先に入っててって…。」

本当に入っていいのだろうか…。

でもいつまでもこんな所に
立っている訳には行かないよね…。

勇気を振り絞って
翔太の部屋のドアをノックした。

コンコンッ

「し…翔太?」

シーン…

「翔太、入るよ?」

そっとドアを開けた。

中にはベッドの上で
布団にくるまった翔太の姿があった。

「やっぱり寝ていたか…。」

布団の中から寝息が聞こえる。

顔を覗くと熱が出ているせいか
額は汗だくだった。

「汗…拭いた方がいいよね?」

近くにタオルは無いので
自分の制服のポケットから
ハンカチを取り出し拭こうとした。


パシッ…

「きゃっ!!」

急に手を捕まれて思わず叫んでしまった。