男はそのまま話続けた。

「翔太から伝言。
風邪ひいたから今日は来れないって。」

「あ…そうなんですか。あの、あなたは…?」

「あぁ、ごめん。自己紹介してなかったね。
俺は椎名(しいな)要。
翔太とは同じ学校のクラスメートだよ。」

改めて彼を見ると翔太と同じ制服を着ていた。

「わざわざすいません。
ありがとうございます。」


翔太…風邪ひいたんだ。

大丈夫かな…。

お見舞いとかした方がいいのかな…。

「あの…「来る?」」

2人の声が重なった。

「来るって…?」

「翔太の家。」

どうやら私の考えている事が
彼にはわかっているみたいだ。

「こっち。」

彼はスタスタと歩き始めたので
私は急いで後を追った。