天使の歌声


「そういえば…
さっきから思ってたんですが
私の事天音って…。」

「俺がそう呼びたかったから。
天音って名前の響き…好きなんだ。
もしかして嫌だった?」

「嫌じゃ…ありません。」

私の周りの人は皆私の事を
天音様やお嬢様と呼ぶから
呼び捨てはすごく新鮮で…

私を藤崎家とは関係なく
1人の人間として
呼んでくれているみたいで
嬉しかった。

「えっと…みく…じゃなくて…しっ翔太!!」

名前を呼んだ瞬間身体中が熱くなった。

何…この感じ…。

恥ずかしいような…嬉しいような…。

「何?天音。」

「えと…あっありがとう。
話…聞いてくれて。」

「どういたしまして。」

翔太はニコッと笑ってくれた。