天使の歌声


「…泣きすぎた。」

久し振りに泣いたせいか
目と鼻がヒリヒリして少し痛かった。

「少しはスッキリした?」

「まぁ…。」

「この前会った時の天音、
すごく苦しそうな顔してたから…
何か溜め込んでるのかなって思ったんだ。
少しでも気持ちが軽くなったならよかった。」

確かに自分の本当の気持ちを
言ったら心が少し軽くなった。

「ありがとうございます。」

「いいよ。あと敬語じゃなくていいから。」

「…三国さんは何歳ですか?」

「18歳だよ。」

「やっぱり年上じゃないですか。」

年上相手にタメ口で話すのは少し気が退けた。

「俺がいいって言うんだからいいんだよ。
だから三国さんじゃなくて翔太って呼んで。」

「えっ!?呼び捨て!?」

いきなりハードル高すぎます!!