「俺達が初めて出会った日、
ここで初めて天音の歌を聴いた。
心に優しく染み込んできて…
あんなに感動したの生まれて初めてだよ。
だから、天音の歌声は天使の歌声だ。」
「感動…した?」
私の歌に感動してくれたの?
天音は心の底から嬉しさで一杯になった。
でも…
「ありがとうございます。
でも私…もう歌えない…。」
「何で?」
「今まで人に見つからないように
歌ってきたのに…このままじゃ私が歌っている事がそのうちバレてしまう。
三国さんにお願いがあります。
私が歌っていた事…秘密にしてください!」
天音は頭を深く下げた。
翔太は暫くしてから口を開いた。
「諦めるの?」

