天使の歌声


目を閉じて周りの音に耳を傾ける。

聴こえてくるのは
皆のお家自慢や
肩書きの話ばかり…。

色んな話し声がぐちゃぐちゃに混ざって
不協和音のように感じた。

「気分が悪い…。」

少し休む為に抜け出したのに
これでは意味がない。

「石田さんにメールしておこう。」

バッグから携帯電話を取り出し
メールを打ち始めた。

「控え室で少し休みます。
15分くらいしたら
呼びに来てください…と、送信。」

送信した後、私は控え室へ足を運んだ。

控え室まで来ると話し声は
ぱったり聴こえなくなった。

「ここなら何も聴こえないし、
休むには丁度いいな。」

控え室に入り、
夕方閉めたカーテンを
開けて外を見た。

ホテルの外は沢山の車のヘッドライトや
色んな店の明かりで夜なのに明るく見えた。