天使の歌声


あれからパーティーが始まって約1時間…


「これはこれは、藤崎様のお嬢様!」

「今日は一段とお美しい。」


何回目だろう…

この如何にも社交辞令の言葉を聞くのは…。

「ありがとうございます。」

とりあえず笑顔で返すが
さすがに疲れてきたな…。

「すみません、少し失礼します。」

どうにか人混みを掻い潜り
お父さんの専属執事の石田さんに声をかけた。

「石田さん。すみませんが
少し席を外します。」

「どうかいたしましたか?」

「お手洗いよ。すぐに戻ります。」

私はそれだけ言い会場から出た。