天使の歌声


「では、お時間になりましたら
お迎えに参ります。」

「ええ、わかりました。」

従業員はお辞儀をして
控え室を後にした。

「ふぅ…。」

何か最近溜め息をつく事が多いな…。


部屋の中央にソファーを
見つけたので座る事にした。

今日はパーティーが終わるまで
『藤崎家の娘』をやらなきゃいけない。

パーティーが始まる前から憂鬱な気分だ。


だけど…これが私の務め…。

決して逃れられないんだ。


外を見ると昨日と同じ夕日が
世界をオレンジ色に染めていた。

その温かい光が今日は何だか眩しくて
私は思わずカーテンを閉めた。