天使の歌声


「ニャー。」

「何だ、猫か…。」

猫で良かった…。

こんな所、もし藤崎家の人…
特にお父さんに見られたら
ただじゃ済まない。


私が歌を歌っている事を知られてはいけない。

絶対秘密にしなければならない。


天音はもう1度辺りを見渡して
誰もいない事を確認して家に戻った。


この時、天音は気がつかなかった。


茂みの向こうで

彼が歌を聴いていた事を……