天使の歌声


「………………あれ?」

目を開けると天音は辺りを
キョロキョロ見回した。

「……夢か…。」

先ほど見た光景は
どうやら夢だったようだ。

「夢にしては…やけにリアルだったな…。」

部屋の壁に掛けられた時計を見る。

時刻は午後5時。

「夕食までまだ時間があるな。」

天音はベッドから降り、
部屋着からベッドの傍に置いてあった
白のワンピースに着替え
メイド達に見つからないように部屋を出た。