天使の歌声


自室に入って数分後、
メイド達が沢山の衣装を持ってきた。

「これもいいですけど、
こちらもお似合いですよ。」

「………………。」

衣装合わせをしながら
考えるのはあの人の事ばかりだ。

名前…何て言うのだろう。

何処の高校に通っているのかな?


まだ…あの人の奏でる曲が
耳から離れない。

「天音様?」

「えっ!?何?」

「先ほどから呼んでいますが…
どうかなさいました?
運転手も今日は天音様の様子が
おかしいと申していましたし…。」

「何でもないよ。何でも!」

今日はボーッとする事が多いな…。