天使の歌声


「…………………これ…本当に私ですか?」

「あんた以外に誰がいるんだよ?」

「だって…。」

長くストレートだった髪は
軽く巻いてサイドにまとめてあり、
メイクも派手じゃないけど近づかないと
私ってわからないくらい変わっている。

しのぶさん…プロ程じゃないって
言っていたけど、完璧にプロの腕ですよ…。

「天音ちゃんのメイクも終わったし、
早速行こうか。」

「これからどうするんですか?」

「うーん、とりあえず俺はしのぶと、
翔太は天音ちゃんと行動しようか。」

「えっ!?お二人は一緒に行かないんですか?」

「うん。俺はこれからしのぶに
振り回されないといけないし…それに…。」

要さんが私の耳元で囁いた。

「天音ちゃんだって
翔太と二人きりの方がいいよね?
俺達がいない間、翔太とごゆっくり。」

「ちょっ!?要さんっ!!」

「じゃあ行こうか、しのぶ。」

「あぁ、じゃーなお二人さん。また後で。」

要さんとしのぶさんは教室から出ていき
残されたのは私と翔太二人だけになった。