その日…私はお姉さんの為に歌った。

お姉さんは最後に笑顔で

「ありがとう。」

と、言ってくれた。


そして…

お姉さんは次の日から

姿を消した…。




「そうだったのか…。」

「うん…。今、何処にいるのかな…
お姉さん…。」

「その人の子どもには会ったのか?」

「ううん。前に子どもの名前
教えてくれたけど忘れちゃった…。
その子も、今は私と同じ高校生に
なっているかな。」

振り替えって翔太の顔を見ると
何か考えているような顔をしていた。

「翔太?」

「あぁ、ごめん。そろそろ帰ろっか。」

「うん…。」


その後、翔太はバイトに…
私は車で家に帰った。

帰る途中、思い出話をした後の
翔太の考えこんだ顔を思い出した。

翔太…何を考えていたのかな…。


今日はお互いの事を少し知れたけど

私は…


翔太の事をもっと知りたい…。