最初は笑っていたお姉さんが
だんだん驚いたような顔になっていった。
「私の歌…下手?」
私がそう聞くとお姉さんは
すぐに笑顔になった。
「違うわ。あなたの声にビックリして…。
とても綺麗な声をしているのね。」
「綺麗…?私の声が?」
「あなた…名前何て言うの?」
「藤崎天音だよ。天使の『天』に『音』って
書いて天音。お父さんが教えてくれたの。」
「天使の音で天音…。
いい名前をもらったわね。
名前の通り…あなたの歌声は
天使の歌声だわ。」
「天使の歌声…?」
「人の心に響かせる歌声の事よ。
天音ちゃんは天使の歌声を持っているわ。」
私の歌が…人の心に響く?
「天音ちゃん。
これからもここで私と一緒に歌わない?」
「お姉さんと?」
「うん。天音ちゃんの歌を聴いていると
とても幸せな気分になる。
私も天音ちゃんと一緒に皆の心に
幸せを届ける歌を歌いたい。
そして、いつか私と天音ちゃんと
私の息子と3人一緒で歌っていきたい。」

