「♪~♪~♪~」

やっぱり…翔太のギターはいい音だな…。

「翔太はいつからギターを弾いているの?」

「んー…小学生になった頃からかな。
まだあの頃は背も小さくてギターも
まともに持てなかったから結構苦労したよ。」

小さい翔太が大きなギターを
持っている所を想像すると面白かった。

ふと、翔太は何かを思い出したように
私に質問をしてきた。

「天音はいつから歌を歌っているの?
あの声量と技術だと
結構歌い込んでいるよね。
どこかスクールでも通っていたの?」

「そういう学校には通ってないよ。
習い事はピアノとかしか許されなかった。」

「じゃあ独学?」

「ううん…。昔ね、親に内緒で
歌を教えてくれた人がいたの。」

私は昔を思い出しながら語り始めた。