暗闇の鎌【読みきり短編集】

 ――美知、美知? ねぇったら、みぃーちぃー!


彼が腕を引っ張り、無理やりこちらに振り向かせる。


このお気に入りの眼を見たいために。生まれ変わった奇跡の瞳だけ、を、見たいためにだ。


ねっとりとした視線で見詰められる。前は嬉しかったはずなのに……なんだか……うざい。


そうだ、うざったいんだ。いつから……いつからなの?


「どうしたの美知、なにを考え込んでいるの? 今日はどこへ行こうか……そうだ、昨日深夜の番組でレストラン特集がやっていたんだ。そこのお洒落な店に行こう?

君の瞳にはなにが映るんだろう――」


「う、うん。そうだね!! 

この前の魚が泳いでるレストランも良かったけど、今度はなんだろう……は、早く行こう!」