暗闇の鎌【読みきり短編集】

 何十分、何時間見ていても飽きない自分の姿。


ミートスパゲティーをフォークでくるくると巻いて、口に運ぶ姿もきまっている。


――ガシャガシャガシャン!!!!


「ん? なにぃー今の音? 敦志ぃ~トイレで転んだの? 

……酔っ払ったのね。私も、もっと飲んじゃおうっと!」


ワインをグラスに注ぎ、紅に染まった唇をそっとつける。鏡の中の私は大人っぽく、艶があった。


まるでそちらの世界では、私が主人公で輝かしい女優だ。


「んー! 美味しい! お酒がこんなに美味しいなんて……とっても幸せ!

敦志ぃー大丈夫?」