また優祐はムスっとほっぺたを膨らませた。
「ふ〜ん?奈友梨教えてくれないんだあ?あ〜そう?…僕やっぱ怒ってるもん!奈友梨が僕のこと避けてたの怒ってるもん!理由教えてくれなきゃ知らないもんね!奈友梨のことなんて〜」
え、あ、え?
はぁぁあああぁあ!?
なんでそうなるの!!
意味わかんない!
相変わらず優祐はむすっとしてるし。しかもそっぽまで向いちゃったし。
あー、もう!なんでそうなの!?
結局は優祐のペースに乗っ取られるんだよ!
これは、言わないとダメな感じ?
でも…言うのってすごいリスクがあると思わない?
なかなか言わない私にしびれを切らしたのか、
「僕、超怒ってるんだからね!」
なんて念を押すかのようにもう一回言う。
あー、はいはい、言えばいいんでしょ言えば。
でも、やっと前と同じように喋れるようになったのにこれから言う言葉を言ってまた気まずい仲になんてなりたくないよ。
ううん、こんなのらしくない!私らしくない!!
女は度胸だ!振られても振り向かせればいいよね!うん!
それにさっき心に誓ったじゃん?
自分に素直でいようって!
だから……
言わなきゃ!頑張れ自分!
「ねぇ〜、僕怒ってるんだよお?ねえってばあ」
「好きなんだよ!優祐が!
もう、これでいいんでしょ!?」
どうにでもなれ!!
という思いでぎゅっと目を瞑る。


