「私…ゴミ捨てに行かなきゃっ」
2人の横を走って逃げた。
なんで私逃げてるの。
“優祐が付き合ったら悲しい?”
悲しいとかじゃない。
嫌だよ、やだ。
“なんで今優祐への気持ちをはっきりさせたいの”
わからない、わからないけど…はっきりさせるのは、今な気がしたんだよ。
“優祐が幼馴染じゃなかったら好きになってた?”
幼馴染じゃない優祐なんて考えられない。
けどね、もうね、気づいちゃったの。
なんでこんなに走ってるのか。
なんでこんなに涙が溢れてくるのか。
なんでこんなに胸が痛いのか。
ホントはずっと気づいてた。けど、自分の気持ちは見ないふりをしてた。
気づいてないふりしてた。
だって気づいたら今の幼なじみにはもう戻れないでしょ?
だからね、気付きたくなかった。ただの幼馴染でいたかった。
けど、もう限界っぽい。
好きなの。優祐のことが好きなの。
マイペースなとこも
可愛いとこも
一生懸命なとこも
わがままなとこも
ちょっと強引なとこも
いろんなことに真剣なとこも
優祐のいろんなところを知って
その度に惹かれていくの
もちろん、女装してたって関係ない。
女装してる優祐も好き。
優祐が好きなんだよ
もう好きが溢れてくるのを無視なんてできないよ。
気づいてしまう時がきたんだよ。
けどね、何もかも遅かったんだ。
もっと早く気づいていたら何か変わってた?
なんで好きって気づいた瞬間に失恋しなきゃいけないの?
やめてよ、もうやめてよ。
なんでまだ好きが溢れてくるの?
誰かこの気持ちの止め方を教えて。