それから、優祐たちの部屋に4人集まる。
「ごめん、みんな!心配かけて!」
ほんとにね!
あらためて紗英に謝られました。
「飲み物買いに行ったらお婆ちゃんがいてね、重そうに着替えの道具持ってたの!」
ふーん?
じゃあ、
「そのお婆ちゃんの荷物持って温泉まで届けてあげて、そのあと見事迷ったってことね」
「そうなのー!さすが奈友梨!お見通された!」
だって、紗英っぽいじゃん。
「でもぉ、ちゃんと見つかってよかったあ!」
「うん!ちゃんと戻ってこれてよかったよお!」
ホント、本当にそれ。
「にしてもそこの二人はカップルかあ!」
優祐は目をキラキラさせながら言う。
「いいなあー」
え、いいなあってなによ、優祐。
「僕も両想いになりたいなあー」
え、え?
ちらっと私を見てくる優祐だけど、それ以前に、え?
「優祐って好きな人いたの?」
「うん!いるよお!」
その愛らしい笑顔と言葉がぐさっと心に刺さった。
聞かなきゃよかった、こんなこと。


