幼なじみだから!優祐に恋愛感情とかないわー
うん、ないはず。
私の返事が気に入らなかったのか、紗英はしらーっと目を細めて私を見てくる。
「えー、幼なじみとか関係ないよー!じゃあ、幼なじみじゃなかったら好き?」
幼なじみじゃなかったらって……
そんなのわかんないよ!
「……紗英はどうなの?好きな人いるの?」
「あー!話逸らしたなぁー!」
ば、ばれた?
「いいじゃんいいじゃん!紗英の恋バナ聞きたいなー」
紗英は呆れた顔をしながらも頬を少し染めた。
「もぉ、わかったよー!いるよう!」
最後の方は勢いで言ったっぽいな。って、
「えええええええ!?いたの?初めて知った…」
そうなのか、いたのかー。
「だって初めて言ったもん」
紗英はそう言ってうつむく。


