「なんか、奈友梨に抱きついてるとね、安心する」
優祐がいきなり変なことを言い出した。
とても愛おしそうな目でこっちを見てくるもんだから、つい目をそらしてしまう。
「奈友梨は?奈友梨は僕のことどう思ってる?」
……は?
私?
「なんでそんなこと聞くの」
未だに目をそらしている私。
「聞きたくなったから」
未だに抱きついてる優祐。
私は……
優祐のこと、どう思っているの?
「私、は……安心してる。うん」
結局答えが出なかったから、優祐の言ったことと同じ答えを返した。
まあ、安心してるしね、実際!
「そっか」
そんな私の答えに嬉しそうに微笑む優祐に自然と目が行く。
パチッと目が合えば、
自分でも顔が赤くなってるってわかる。
なんだか、暖かい気持ちになった。