「お前には関係なくとも、俺には重要なんだよっ。鬼神姫に死なれたら……っ」
陽は銀の制服の胸ぐらを勢いよく掴んだ。それでも銀の方が十センチは背が高いので引き寄せることは出来ない。
陽は小さく音を立てて歯軋りをした。それは目前近くまで迫った銀の顔が無表情に似ていたから。
--本当に自分には関係ないといった顔だな。
陽はそう思い、悔しさを噛み締めながら手を離した。
「ああ、そうだな。お前には関係ないな。でも、俺には関係ある。だから、お前にも無理無理にでも協力させてやるよ」
陽の言葉に銀は眉を微かにひそめた。
「どんな手を使ってもな」
「陽さんにそんなこと、出来るんすか?」
銀は眉をひそめたまま小さく言ったが、それは何処か挑発的な口調であった。

