「……貴方達は?」
雪弥は風に舞う灰を一掴みしながら彼らに尋ねた。今のは間違いなく彼らの行ったこと。
「お助けしましたよ、鬼神姫(おにかみひめ)」
大きな瞳の男がに、と笑う。その隣では茶髪の男が面倒そうに息を吐いた。
どうして、という言葉が喉元まで出掛かったとき、茶髪の男が鋭く雪弥を睨んできた。その視線に雪弥は思わず射すくめられた。
「我、鬼神姫の番人、花邑陽(はなむら ひたな)。第二の番人」
瞳の大きな男――陽は雪弥に跪いた。そして恭しく頭(こうべ)を垂れる。
「ちょ、陽さん」
茶髪の男が叫ぶ。
――番人。
あの話は本当だったというのか。雪弥は頭を垂れたままの男を見下げた。
刻々と迫る運命を受け入れる覚悟をしろ、と言われている気分になり、軽く目眩が襲う。
「此方が第一の番人、霧原銀。先程の霧を起こし、羽鴉(うがらす)を倒した男」
陽は茶髪頭――銀に視線を向けて述べた。

