「なんでだろう」

「俺たち、澪の家にお邪魔しても、見かけないよな」

「「うん」」

すると、突然、誰かが叫んだ。

私たちは、声のするほうへと振りむいた。

そこは、黒坊主や澪、校長先生たちがいる

――5年教室

「先生・・・!先生・・じゃないよね・・」

澪が、叫んでいた。

私たちは、こっそり5年教室を覗いた。

澪は、校長先生たちに囲まれて

黒坊主は、1人で突っ立っていた。

「おい・・」

「うん?」

「澪、なにか、言いたそうに見えないか?」

確かに、さっきのことを言ってから

下を向いて、歯を食いしばっている。

長くて、サラサラしている髪もすっかり

乱れてしまっていた。