「嘘だろ・・・」

「本当だよ。」

私は、嘘だと信じたくても

『嘘』だとは、言えなかった。

だって、本当に本当のことなんだもん。

「じゃー、黒坊主と澪は、親子ってことになるよな?」

「うん」

親子・・。あんなに白くて、あんなに可愛い子

の親が、黒坊主?

あんなに優しくて、あんなによく泣く子が・・。

「なんか、似てないよね・・」

私は、思ったことを口に出した。

「あぁ。でも、澪のお母さんは美人だからじゃね?」

私も、輝矢の発言したことに納得した。

「そうだねー。澪のお母さん、綺麗だよね」

「でもでもー!」

突然、夜叉が話し出した。

「なにさ?!」

びっくりしながら、問いかけてみた。

「最近、澪のお母さん見ないんだけど!」

「「確かに」」

離婚してからも、優しかった澪のお母さんは

登下校するときや、澪の家に遊びにいくと

いつも、にっこり笑ってて

「青海ちゃん、こんにちわ」

「ゆっくりしていってね」

と、声をかけてくれるのだった。