君の体温

「先生、来てよかったね」

「あぁ。」

「俺、必死で走ったんだぜ?」

沈黙が漂う。

何かしゃべろうと思っても

言葉が出てこない。

そして、輝矢が口を開いた。

「あのさー」

「「ん?」」

私と夜叉は、同じ言葉を同じとき発した。

「俺、前にも澪が、黒坊主に殴られてるところみたことあるんだ」

「マジか?」

「それ、本当?」

え。以前からも、虐待にあってたってこと?

私、そんなの全然知らなかったよ。

「いつ?」

「いつだったけな~」

「思い出してよ」

ちょっときつく言ってしまった。