君の体温

「おい!」

私と輝矢は振り返った。

夜叉が先生を連れてきてくれた。

それも、校長先生など

偉い人たち。

「君たちは、大丈夫だったかい?」

校長先生が、私たちに声をかけてきた。

私は、泣いて声が出なかった。

だから、ひたすらうなずいた。

輝矢は、5年生教室を指差して

泣きながら

「せん・・せ・・い!澪がぁ・・」

校長先生は、輝矢を抱きしめてから

「怖かったね。悔しかったね。」

そういって、今度は私を抱きしめてくれた。

そして、他の先生が

「5年教室へ急ぎましょう」

といった。私も、早く行ってほしいと願った。

「わかった」

君たちはここにいなさい。というように

私たちを見て、笑った。

私たちは、先生を信じて、黙ってうなずいた。

「いい子だ」

そういって、先生たちは澪がいる5年教室へと向かった。