君の体温

だんだん早足になっていた青海は

あるとき、ふと足をとめた。

澪が殴られたときの

恐ろしい音のせいだった。

それと同時に澪が泣き叫ぶ声が少し

聞こえた。

「なに・・。今の・・。澪?」

私は、なるべく気づかれないように

走った。足音を殺して。