進級して、クラスも何と無く落ち着いてきた時だった。





「逢坂さん?」




彼と初めて話した。




「えっと……瀬越くんだよね?何か用?」



「いや、特に用ってほどでもないんだけど。確か、今年初めて同じクラスになったよな?」





私が黙って頷くと、彼は笑った。





「改めて自己紹介な。俺は 瀬越竜也。6月5日生まれの双子座。よろしくな。」




誕生日と星座まで言わなくても、いいと思うけど。



変な人だなぁ。




「逢坂莉乃。えっと……9月14日生まれです。乙女座。よろしくね。」




笑って返すと、彼は嬉しそうだった。




「莉乃、な。」