上から聞こえた声に、顔をあげてみれば、瀬越の瞳と視線が交じった。 「ちょい離れねぇと、歩けない。」 「………ん。わかってる……」 そう答えるも、この安心感から抜けたくない。 「そんな可愛いことすんなよ……」 瀬越の声に、首を傾ける。 「あー、くっそ……」 瀬越は、一瞬目を閉じると、私の顎を持ち上げた。 「まじで、反則だっつうんだよ。」 そう言うと、唇に温かい感触が触れた。 驚きで目を見張れば、いつの間にか目の前に瀬越の目を閉じた顔があった。 「--んっ………」