「まぁ、クラス一緒みたいだし。
これから3日間もよろしくな。」



瀬越は私の頭を撫でると、ロビーを出て行った。





「……ドキドキなんてしてないんだから。」




触られた頭に熱が集まった。




顔が火照るのがわかる。



こんなの暑さのせいだ、きっと。




山奥でも暑いんだよ。うん。




……本当にドキドキなんてしてないんだから。




些細な行動で、簡単に鼓動を早めてしまう瀬越はズルい。




片思いなんて実らないんだから、期待させないでよ。




「……バーカ。」