「莉乃と一緒だな。 好きな人に彼女になって欲しいし、彼女は甘えさせてやりたい。」 瀬越くんは、好きな人がいるのかな? もしかしたら、彼女がいたりするのかも。 ……嫌だな。 瀬越くんに、好きな人がいて欲しくないな。 「瀬越くん」 「あ、そうだ。」 瀬越くんは、私の言葉を遮った。 「その、“瀬越くん” って呼び方、変えて欲しいんだけど。」 呼び方……? 「なんて呼べばいいの?」 「そうだな………例えば、 “竜也” とか。」