どうしたんだろう?



何事も無かったように、歩く瀬越に不思議に思った。




そんな莉乃は、瀬越の頬が若干赤くなっていることに気付かなかった。




「せ、瀬越!」



「ん?」



「これは何処に向かってるの?」



テンパったまま、瀬越に尋ねる。




「キッチン借りるって言ったろ?
お粥作るんだよ。」



瀬越ってすごいな……



私の重い体を持ちながらも、普通に歩いてるし。




「わかった?」



「あ、うん。」




正直、あまり聞いていなかったけど、頷いておく。




「じゃあ、ソファーの上に下ろすな?」