「……わかった。でも、食べなきゃ治るものも治らねぇぞ。」




しょうがねぇな……


と立ち上がった瀬越は、私の布団をめくると、膝と首の裏に手を入れてきた。




「へっ?!」



慌てて抵抗すると、



「バカ暴れんじゃねぇよ。落ちるぞ?」



そう言って、私を持ち上げた。




「あ///」




これは世にいう『お姫様抱っこ』ですか?



テンパりながらも、意外に落ちそうで怖かったので、



慌てて瀬越の首に抱きついた。





「うぁっ///」



変な声が聞こえて顔をあげると、瀬越と目が合った。



瀬越はすぐに目を逸らした。