私は部屋に入るまでのいきさつをそりゃあもう簡潔に話した。
「おふくろめ、余計なことしやがって。」
あ…
クスっ
「なに笑ってんだよ…」
「だって三木拓真、おふくろって、このご時世におふくろって、面白い、クスクス…」
「………そんな面白いかよ…」
「うん、あ、そうそう、皆心配してたから元気になって学校来てね。」
いや、ウザイくらいに心配してたよ。
来たらまたウザイくらいに心配してめっちゃうるさくなるんだろうな…
「わかった…」
「あ、もう一個、午後かだい出たからやっといてね。バイバイ。」
「……………………………」
そうして私は三木拓真の家を後にした。
それにしたって三木拓真
やっぱチャラかったー、今度頼まれたらなんとしても断らなきゃ。
でも
ちょっと三木拓真面白かったな…
髪が赤いのに頬も赤くなっててリンゴみたいだったなぁ。
よし、帰ったらリンゴたーべよ。
